現在タクシーに乗ると、降りる時まで料金が分かりません。
しかし事前に運賃が分かる『タクシー事前確定運賃サービス実証実験がスタート』する事になりました。
タクシーは電車やバスなどの公共交通機関と比較うると、事前に料金が確定していないので、交通手段として選ばれにくく、目的地に到達するまで料金が分からなかったり、交通状況により料金が変わってしまう事が特有の課題になっています。
「観光ビジョン実現プログラム2017」内には、「世界水準のタクシーサービスの充実」として揚げられているのが「事前確定運賃」です。
今回はタクシーを降りる前に料金が分かる『事前確定運賃』について記載したいと思います。
目次
タクシー料金が乗る前に分かる『事前確定運賃』について
国際自動車株式会社と日本ユニシス株式会社は、共同開発したスマートフォンアプリを使用して、国土交通省が行うタクシー事前確定運賃サービスの実証実験に参加する事になりました。
実験対象期間・エリア・対象台数
期間
- 2017年8月7日(月)9:00~2017年10月6日(金)24:00
エリア
- 東京都内23区及び三鷹市、武蔵野市
対象台数
- 約4,700台
※タクシー会社4グループ44社
事前確定運賃の仕組み
実証実験専用アプリで入力した乗車地・走行距離、渋滞予測などを踏まえて算出した運賃額でタクシーがご利用できます。
確定後は、渋滞などが生じても運賃は変わりませんので、降りる直前までメーターを気にする必要もなくなります。
アプリは「App Store」「Google Play」で配信中です。
支払いは普通のタクシーと同じで降車時になります。
ただし、事前確定運賃が3,000円以上であることが利用の条件になります。
また、途中でに大幅なルート変更を行った場合は、乗車地点から作動しているメーター運賃を支払う事になります。
実証実験の意義・目的
2020年に向けた「観光ビジョン実現プログラム2017」内に、「世界水準のタクシーサービスの充実」として「事前確定運賃」が掲げられています。
今後はさらなるタクシー運送の効率化を図りながら、アプリを活用した利便性の高い新サービスを実現するため、乗車前に運賃が確定する事前確定運賃サービスの実証実験がスタートとなりました。
これにより道路状況、混雑状況によって運賃がいくらになるか分からないと言う不安感を取り除く事ができ、タクシーが使いやすくなります。
利用方法
- 事前確定運賃実証実験アプリをダウンロード(「App Store」「Google Play」)
- 乗車地・降車地、高速道路利用の可否、障がい者割引適用の可否などを入力
- 表示された「事前確定運賃」で問題なければ確定ボタンをする
- 注文が確定
- 乗車地でタクシーに乗車
事前確定料金とメーター加算の比較 メリットとデメリット
事前確定料金のメリット
メーター加算だと渋滞していたり、信号待ちが多くなってしまったりすると料金が高くなってしまいます。
事前確定料金だとその心配はありません。
タクシーに乗る前に目的地までの料金が分かるので、どんなに渋滞していも料金が変わらないので安心して乗車する事が出来ます。
渋滞していてもイライラしたりすることも減ると思います。
事前確定料金のデメリット
実証実験の段階ですが、3,000円以上の運送でないと利用できないという事です。
実際に始まったらどうなるか分かりませんが、タクシーで3,00円となるとかなりの距離で利用する事になります。
料金が変動しない安心できるシステムでも、利用者数は少なくなりそうです。
また、渋滞などなくスムーズに目的地に着いた時は、メーター加算より高くなってしまう事があります。
タクシー事前確定運賃サービス実証実験のまとめ
タクシーは電車やバスと違い、目的地の目の前まで到達する事ができるので便利な乗り物です。
しかし、目的地に到達するまで料金が分からないという大きなデメリットがありました。
『事前確定運賃』の新サービスにより、事前に料金が分かると言う事になり、利用しやすさと交通状況により料金が変動しない安心感を持てるようになると思います。
ですが、3,000円以上ではないと利用できないとなると利用者数も少なくなります。
国交省では、今回の実証実験で事前に確定した運賃が適切だったかどうかの検証や、利用者アンケートの結果を踏まえて必要な制度を検討するとの事です。
新サービスを導入するかどうか大切な実験になりそうです。