好きだった台が、ある日お店から消えていた。
人気があったはずのスマスロ(スマートパチスロ。メダルを使わずに遊ぶパチスロ)が、いつの間にか入れ替わっていた。
そんなとき「なんで撤去されたの?」と気になりますよね。
先に答えを書きます。
パチンコ台・スマスロが撤去される理由は、大きく「お店の判断」「検定・認定の期限」「規則改正」「メーカーの自主回収」の4つです。
このうち入替のたびに起きるのは、稼働(お客さんがどれだけその台を打っているか)などを見てお店が外すケースです。
人気の台が消えるときは、検定・認定の期限が切れたケースもあります。
スマスロには、2026年4月から業界8団体で決めた「自主回収」のルールもあります。
ここでいう撤去とは、お店から台を外すことです。
撤去は、新台や中古の台と入れ替える入替(いれかえ)とセットで行われます。
僕はパチンコ店で8年働き、現場スタッフから管理職まで経験しました。
この記事では、お店側の目線で次のことを解説します(規則やルールは2026年10月時点の情報です)。
- 台が撤去される4つの理由と、それぞれ誰が決めているか
- 撤去期限(検定・認定)の仕組みと調べ方
- 2026年4月から始まったスマスロの自主回収ルール
- 元管理職が見てきた、撤去する台の決め方と撤去日の作業
- 撤去前の台は出るのか、出ないのか
- 撤去された台の行き先
パチンコ台・スマスロが撤去される理由は4つ|決めるのは「お店」「期限」「規則」「メーカー」
台が撤去される理由は、いろいろあるように見えます。
でも、撤去の理由は、誰が決めるかで4つに分けられます。
| 理由 | 誰が決める | いつ起きるか | お客さんから分かるか |
|---|---|---|---|
| お店の判断 | お店(本部) | 入替のたび | 分かりにくい |
| 検定・認定の期限 | 規則で決まる(認定を取るかはお店) | 検定から最長6年 | 期限は調べられる |
| 規則改正 | 国の規則・業界団体の決定 | 改正の経過措置が終わるとき | ニュースで分かる |
| メーカーの自主回収 | メーカー・業界団体 | 稼働基準日から45日間のデータで判定(スマスロ、2026年4月〜) | ニュースで分かる |
読み方の手がかりを1つ書いておきます。
人気のない台が消えたなら、「お店の判断」が考えられます。
人気があるのに消えたなら、「期限」や「自主回収」の可能性もあります。
ただ、人気がある台でも、お店の判断で外すことはあります。
あくまで目安として読んでください。
ここから、1つずつ説明していきます。
理由1 お店の判断|稼働や粗利が合わない台から外される
まず知っておいてほしいのは、お店に置ける台の数は決まっているということです。
新台を10台入れるなら、今ある台を10台外さないといけません。
だからお店は、入替のたびに「どの台を外すか」を決めています。
稼働が悪い台・利益が出ない台から外れる
いちばん分かりやすいのは、稼働が悪い台です。
稼働とは、お客さんがどれだけその台を打っているかのことです。
座る人がいない台は、置いておいても売上になりません。
もう1つは、粗利(あらり)が取れない台です。
粗利とは、売上から、お客さんに出した玉やメダルの分を引いたお店の利益のことです。
お客さんがたくさん打っていても、出玉が多くてお店に利益が残らない台もあります。
稼働がある台でも、利益が出なければ撤去の候補になります。
人気があっても外す|中古で売る・系列店へ移す
人気のある台を、あえて外すこともあります。
理由の1つは、中古として売るためです。
新台をたくさん入れた機種は、しばらくして台数を減らすことがあります(減台)。
中古の値段が高いうちに売れば、次の新台を買うお金にできます。
ほかには、同じ会社の系列店へ台を移すこともあります。
「入ったばかりの新台がすぐ消えた」というときも、こうしたお店の判断のことがあります。
メーカーの自主回収とは限りません。
僕が働いていたお店でも、中古で売ったときの値段は、撤去を決める材料の1つでした(くわしくは後で書きます)。
ゴトや不具合の心配がある台は外されることがある
業界メディアのコラムでは、バグやゴトの心配がある台をすぐに撤去する、という考え方も紹介されています。
ゴトとは、不正な方法で玉やメダルを出す行為のことです。
ゴトは犯罪です。
ただ、僕が働いていたお店では、台の不具合は撤去の理由になっていませんでした。
不具合が出た台は、直して、検査してから、もう一度お客さんに打ってもらっていました。
理由2・3 検定・認定の期限と規則改正|人気の台でも期限が来れば撤去される
お店がどれだけ残したい台でも、ずっと置いておけるわけではありません。
パチンコ台・パチスロ台には、置いておける期限があります。
検定・認定とは|メーカーとお店で合わせて最長6年
台を置ける期限を決めているのが、検定と認定です。
国の「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」で、どちらも有効期間は3年と決められています(第4条・第10条。2026年10月時点の現行の条文で確認)。
- 検定: メーカーが受けるもの。有効期間は3年
- 認定: 検定が切れた後も置き続けるために、お店が申請するもの。有効期間は3年
検定と認定を合わせて、台を置けるのは最長6年です。

認定は、お店が申請しないと取れません。
設置している台数が少ない機種は、認定を取らずに外すこともあります。
つまり、「期限」と「お店の判断」が重なって撤去が決まることもあるわけです。
スマスロも、もう検定の期限を迎える時期に入っています。
業界メディア・パチ7の検定・認定データベース(2026年版)では、スマスロモンキーターンVは2026年9月、スマスロバイオハザード ヴィレッジは2026年10月に、検定の期限を迎えた機種として載っています。
ただし、実際にいつ撤去されるかは、お店が認定を取るかどうかで変わります。
みなし機とは|期限が切れた台は修理も移動もできない
検定・認定の期限が切れた台は、みなし機と呼ばれます。
期限が切れた台(みなし機)は、部品の交換などの修理や、設置場所の移動ができません。
壊れても直せない台を置き続けるのは、お店にとって大きな心配です。
そのため、期限が来た台は撤去の対象になっていきます。
撤去期限は業界メディアの一覧で調べられる
台ごとの期限は、業界メディアが出している検定・認定の一覧で調べられます。
お店によっては、撤去する台を店内やSNSで知らせることもあります。
一覧を見るときは、2つ注意してください。
- 一覧の日付は東京都で検定を通った日を基準にしていて、都道府県によってずれることがある
- 一覧の日付は「いちばん長く置けた場合」の日付で、それより早く外すお店もある
規則改正で一斉に撤去されることもある
2018年2月に施行された規則改正では、5号機やCR機などの古い規則の台(旧規則機)が、経過措置の期間を経て撤去されました。
高射幸性パチスロ(一度にたくさんのメダルが出やすいとして業界が分けた機種。ミリオンゴッド-神々の凱旋-など)は、2021年1月31日ですべて撤去期限を迎えました。
2026年10月時点で、新しく旧規則機の撤去期限が決まったという発表は、確認できた範囲では見つかっていません。
ちなみに僕自身は、5号機の時代に、検定切れや旧規則で台を撤去した経験はありません。
理由4 スマスロの自主回収|2026年4月から業界の統一ルールができた
ここまでの3つは、お店か規則が決める撤去でした。
4つ目は、メーカーの自主回収です。
メーカーが、お店に置いてある台を引き取ることをいいます。
スマスロについては、2026年4月から業界の統一ルールが動いています(2026年10月時点)。
正式な名前は「回胴式遊技機自主回収における8団体申し合わせ」です。
2026年2月10日に、中古機流通協議会が承認しました。
合意したのは、全日遊連、日遊協、MIRAI、余暇進、全商協、回胴遊商、日工組、日電協の8団体です。
自主回収のルール|45日間のデータで判定される
対象になるのは、2026年4月1日以降に「稼働基準日」(一般のお店での導入が始まる日)を迎える新台です。
それより前からある台には、さかのぼって当てはめません。
遊技機情報センタにつながるスマスロが対象です。
ノーマルタイプとボーナストリガー機は、対象から外れています。
判定に使うのは、稼働基準日から45日間(年末年始を除く)のデータです。
1日の差枚数が19,000枚に達して打ち止めになる(コンプリート機能)割合が「基準値」を超えると、メーカー団体の自主規制に反すると判定されます。
判定に使う基準値の数字は公表されていません。
自主回収が決まったら、メーカーがお店から買い戻す
自主回収が決まった場合の流れは、次のとおりです。

- 稼働基準日から45日間のデータを集める
- 基準値を超えたかを判定する
- メーカーは、指示から15日以内にお店へ知らせる
- お店は、知らせを受けてから90日以内に台を引き渡す
- メーカーが、販売価格に諸経費相当の20%を足して買い戻す(支払いは回収日の翌月末まで)
中古の台の流れも止まります。
稼働基準日から3日・7日・14日の時点で確認し、心配があれば45日後の最終判断まで、中古で移すための保証書を出さないことになっています。
撤去はお店、自主回収はメーカーと業界団体が決める
ここは混ざりやすいので、分けておきます。
- 撤去: お店の判断や、検定・認定の期限で台を外すこと
- 自主回収: メーカーや業界団体の判断で、メーカーが台を引き取ること
自主回収はお店ではなく、メーカーと業界団体が決めるものです。
お店が「うちは残したい」と思っても選べません。
新しいルールで自主回収が決まった台は、確認できた範囲ではまだない
2026年10月時点で、この新しいルールで自主回収が決まった台は、確認できた範囲ではありません。
ルールができる前には、メーカーが自分で回収を決めた例があります。
2024年12月に導入されたスマスロ「Lスーパービンゴネオ」(ベルコ)は、日電協の自主規制に反すると分かり、2025年1月にベルコが自主回収を決めました。
買取額は撤去の時期が遅いほど下がる仕組みで、1台あたり税別20万円から5万円まで、段階的に決められていました。
こうした個別のメーカーの対応があった後に、2026年の8団体の統一ルールができた、という流れです。
元パチ屋の管理職が見た撤去の裏側|外す台の決め方と撤去日の作業
ここからは、僕がお店で見てきた撤去の話です。
僕が働いていたのは約10年前まで(5号機の時代)で、ここに書くのは、僕が働いていたお店1つの話です。
今のお店や、ほかのお店も同じとは限りません。
撤去する台は、稼働と中古の売値を比べて決めていた
僕が働いていたお店では、撤去する台は、稼働と、中古で売ったときの値段を天秤にかけて決めていました。
「この台がどれだけ打たれているか」と「今売ったらいくらになるか」を比べる、という考え方です。
台ごとの稼働は、ホルコン(お店の台のデータを集めるコンピュータ)などで見ることができます。
撤去日の作業|閉店後に10〜20名で台を入れ替える
僕が働いていたお店では、撤去と入替の作業は閉店後にやっていました。
作業の人数は、お店の規模にもよりますが、10〜20名くらいでした。
入替は毎週あって、1回で10〜30台ぐらいを入れ替えていました。
撤去した台の行き先|中古で売る・系列店へ移す・メーカーが買い戻す
僕が働いていたお店では、撤去した台は中古業者に売っていました。
一般的には、撤去された台の行き先には次のようなものがあります。
| 行き先 | 内容 |
|---|---|
| 中古として売る | 中古の台として、ほかのお店へ流れる。中古機流通協議会の保証書の仕組みがある |
| 系列店へ移す | 同じ会社のほかのお店で使う |
| メーカーが買い戻す | 自主回収になった場合 |
| リサイクル・廃棄 | 使われなくなった台は、産業廃棄物として集めて再利用する仕組みがある |
中古で売れた台は、ほかのお店でもう一度打たれることになります。
自分のお店から消えた台を、別のお店で見かけることがあるのはこのためです。
撤去前の台は出る?出ない?|どちらとも決まらない、お店の方針と予算しだい
撤去が近い台は「最後だから出る」と言う人もいれば、「もう出さない」と言う人もいます。
結論から書くと、撤去前の台が出るかどうかは、お店の方針と予算しだいです。
「撤去前だから出る」とも「撤去前だから出ない」とも、決まっていません。
僕のお店では、撤去予定の台に高い設定は入れていなかった
まず設定について説明しておきます。
設定とは、パチスロの出やすさの段階のことで、多くの機種は1〜6の6段階です。
数字が大きいほど出やすく、設定1がいちばん出にくい段階です。
ここからは、約10年前に僕が働いていたお店1つの話です。
僕が働いていたお店では、高い設定を入れるかどうかは予算で決めていました。
月ごとの予算を、1日ごとに振り分けていたんです。
新装開店やイベントの日は、店全体で基本的に高い設定を入れていました。
一方で、撤去予定の台には高い設定を入れず、設定1で「回収」していました。
ここでいう「回収」は、その台でお客さんに出すより、お店の利益を取ることを優先する、という意味です。
メーカーが台を引き取る「自主回収」とは、別の意味です。
お店の考え方としては、「撤去が決まった台は、売上を取れるだけ取ってから売る」というものでした。
もう撤去が決まっているので、その台で出してリピーター(また来てくれるお客さん)を狙う必要がない、という考え方です。
僕が働いていたお店では、撤去予定になった台は、基本的に導入したときからずっと設定1でした。
ただ、これはあくまで1つのお店の方針です。
業界メディアには、「撤去が近い台には設定が入りにくいが、最後まで設定を使うお店や地域もある」というライターの見方もあります。
どちらが多いかを示すデータは、見つかっていません。
撤去予定の台かどうかは、お客さんからは分かりにくい
もう1つ大事なのは、どの台が撤去予定なのかは、お客さんからは分かりにくいということです。
お店が知らせない限り、お客さんが撤去を知るのは入替の後になりがちです。
それに、設定をどう使うかは、お店ごと・日ごとの予算と方針で変わります。
台が出るかどうかは、撤去予定かどうかだけでは決まりません。
なので、「撤去予定の台を狙う」「撤去予定の台を避ける」という打ち方の目安にはなりません。
設定や機械割の仕組みを知ったうえで、無理のないお金で遊ぶのがいちばんです。
パチンコ・スロットを遊ぶときの注意
パチンコ・スロットは、18歳未満は遊技できません。
遊技は、生活に影響しない、余裕のあるお金で楽しんでください。
のめり込みに不安がある人や、その家族は、「リカバリーサポート・ネットワーク」に無料で相談できます(通話料はかかります)。
- 電話: 050-5846-3952
- 受付: 月〜金(祝日を除く)10:00〜22:00(受付は21:30まで)
- 2026年10月時点の情報です
まとめ: パチンコ台・スマスロが撤去される理由
- 撤去の理由は「お店の判断」「検定・認定の期限」「規則改正」「メーカーの自主回収」の4つ
- 入替のたびに起きるのは、稼働や中古の売値などを見てお店が外すケース
- 検定3年+認定3年で、台を置けるのは最長6年
- スマスロは2026年4月から、45日間のデータで自主回収を判定するルールがある(基準値は非公表)
- 撤去前の台が出るかどうかは決まっておらず、お店の方針と予算しだい
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